1期目は会計期間を「7カ月」に定めたほうが良い?その理由を解説

1期目は会計期間を「7カ月」に定めたほうが良い?その理由を解説

記事作成日 2020/09/09    記事更新日 2022/04/09

1.会計期間の設定ルールは?

会社は法律に基づき、決算書の作成が必要となります。
その際に、決算をできるように会計期間を設定して、
定款で事業年度(会計期間)を設定する必要があります。

事業年度を決めるにあたっては、期間と決算月を設定します。

さて、そもそも事業年度というものは何を考慮しなければならないのでしょうか。
まず事業年度とは何か、何を考慮して決定すべきなのかをみていきましょう

事業年度ですが、どの会社も一定の期間の収入や支出を整理して、
経営状況や財務状況を明確にするために決算書を作成、株主総会で承認を得る必要があります。
この一連の作業を決算といい、
会社法計算規則において、事業年度は1年を超えてはならないとされています。

逆に言えば、1年を超えなければ、1年より短い期間で事業年度を決めることが出来ます。
とは言え、上記の通り、株主総会などいろいろ手続きが必要となり、
事業年度が短いと手続きが複数必要となるため、
通常は事業年度を1年としている会社が多い
です。

事業年度については、定款を変更する手続きを取れば事業年度を変更することができます。
定款変更は株主総会の特別決議が必要となり、召集して決議を取らなければなりません。
また、事業年度を変更した場合、税務署などにも届出を提出する必要があります。

事業年度を設定するにあたって主に留意すべき点は以下の通りです。

  1. 事業の季節性と資金繰り
  2. 役員報酬を決定する時期など、会社法で定められている手続

まず、①事業の季節性と資金繰りについてですが、
決算後から2ヶ月以内に法人税の支払があるため、
事業の季節性を考慮しておいた方がよいでしょう。
売上が少ない時期に決算期を設定してしまうと法人税の支払に困ることになるからです。

また、借入金の返済が半年に1度などの場合、
支払時期と決算期を重ねてしまうと資金繰りに困る可能性があります。

次に、②役員報酬の金額を決める場合株主総会の決議が必要になりますが、
既に開催時期が決まっているようであれば
それに紐づけて事業年度を設定しておく
必要があります。

上記の2点を考慮しながら事業年度の設定をしましょう。

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2.設立初年度の事業年度は会計期間を何カ月にするとメリットがある?

事業年度は上記の通り、1年以内であれば自由に設定ができます。
そうなると会計期間は何カ月に設定すればメリットがあるのでしょうか。

結論から言うと、消費税の納税義務が発生する事業者の場合は
初年度の事業年度を7ヶ月にすることでメリットがあり、
消費税の納税義務が当面の間無いと見込まれる事業者は特に気にすることはないため、
1年にすることが考えられます。

設立時に会計期間が影響するのは消費税の納税義務の有無の判定です。
現在の基準では、設立1期目の状況で2期目から納税義務が発生する可能性が出てきました。
課税期間に係る基準期間における課税売上高が1000万円以下の事業者は、
納税の義務が免除されるとされています。

ここでいう納税義務の判定する基準期間における課税売上高とは、
法人の場合は前々事業年度の売上高を指します。
つまり、設立3期目で設立1期目の売上高を用いて判定することになります。

なお、課税期間の基準期間における課税売上高が1000万円以下であっても
特定期間における課税売上高が1000万円を超えた場合、
その課税期間から課税事業者となります。

ここで指す特定期間とは、
法人であれば、事業年度の前事業年度開始の日以後6カ月を指します。
また、特定期間における1000万円の判定は、
課税売上高の代わりに給与等支払額の合計額により判定することもできるとされています。

つまり、売上高あるいは給与が当初6カ月でいずれも1000万円を超えていなければ
2期目の消費税はかからない
と考えて良いのです。
(ただし、例外も多く、税理士に確認しましょう)

※詳細は国税庁のHPにおけるタックスアンサー(よくある税の質問)No.6501をご覧ください。

また、上記の特定期間の判定には、短期事業年度の特例があります。
短期事業年度の特例に該当すれば、特定期間の課税売上高の判定を行うことは必要ありません。

ここでいう短期事業年度の特例は、①前事業年度が7カ月以下、あるいは、
②前事業年度が7カ月を超え、8カ月未満の場合で、
前事業年度開始の日以後6カ月の期間の末日から翌日から前事業年度が終わる日までの期間が
2カ月未満の場合のいずれかに該当する前事業年度を言います。

上記の特例に該当すると課税売上高の期間の判定が必要なくなり、消費税がかからなくなります
つまり、1期目の事業年度を短期事業年度に該当する期間となる7カ月とすれば
2期目に消費税がかからなくなります。

ここまで消費税法における、納税義務の判定、特定期間、短期事業年度の特例をみてきました。
それぞれの内容自体も複雑で、それぞれの関係を考えるとさらに難しいのですが、
以下に記載する結論を覚えておいて設立時に考慮して設定しましょう。

ここまでみた全ての内容を考慮すると、
設立して6カ月で売上高あるいは給与が1000万円を超えそうな場合は、
1期目の事業年度を7カ月とすることで、2期目も免税事業年度となるため、
1期目の会計期間を7カ月にすると消費税について節税することができます

一方で、1期目の売上高あるいは給与が1000万円を超えないことが想定されるのであれば、
つまりは免税事業者に該当する場合は、
事業年度に特段考慮が必要なく1年で設定しても問題ないです。

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