結局どんな節税商品がいいの?現地融資×米国不動産に注目
記事作成日 2022/12/23 記事更新日 2022/12/23
不動産、オペレーティングリース、太陽光、コインランドリー、物品レンタル・・・と様々な節税パッケージがありますが、選択する際に何を注意すべきなのか、またどんなものを選ぶべきなのか、本記事では解説します。
どのような点に注意して節税投資対象を選択するか
各事業者の決算状態やタックスプランニング、リスク選好度合いなど様々な要素を加味して節税投資対象を選定すべきですが、その前段階として、どのようなリスクを考慮する必要があるのでしょうか。
主に、節税投資を行う際に以下のようなリスクが生じると考えられます。
②信用リスク(レンタル先や委託先・保証先が倒産)
③為替リスク(海外不動産やオペレーティングリース等)
①事業リスク
自社で運用リスクを負う、太陽光や不動産、コインランドリー、暗号資産マイニング等については、このリスクを最も注意すべきと考えられます。
そもそも発電が出来ない、利用者がいない、暗号資産の価値が無くなった、マイニングできなくなった・・・。
特に不動産、コインランドリー、暗号資産マイニングについて、提案を受ける際に過去の実績シミュレーションを見せられると思いますが、アベノミクス以降の数値を参照しているケースも多く、果たして将来的にもその数値が維持できるのか、厳しく見ておく必要があります。
また、自社で設備を購入することになるため、その後のリスクは全て自社で負います。
ここで何が問題になるかというと、設備の高値掴みが起こりやすいという点です。
販売業者からすると、設備を売却させしてしまえば収益に対する責任を負わなくなるため、一般的な価格より高く販売するケースがたまに見られます。
「節税」のマジックワードに惑わされず、他の業者と比較するなど、慎重に検討しましょう。
②信用リスク
他社にレンタルする、保証をしてもらう、物品レンタルやオペレーティングリース、買戻し保証付きのスキームについては、このリスクに気を付けて下さい。
オペレーティングリースについては、借手が各国のフラッグシップ企業になることが多い為、他のスキームに比べて信用リスクは低いですが、0ではありません。
節税スキームの多くは、魅力的なマーケット(つまりは設備投資・資金注入さえ行えばほぼ確実にリターンが見込める市場)に参入したいが自己資金が不足している事業者が、節税したい投資家から投資をおこなってもらうことでお互いwin-winになる形で構成されることが多いです。
事業者は利回り○○%保証(確定)など謳って勧誘を行いますが、この事業者が約束通りの支払いを続けられるかが重要となります。
事業者の多くは中小企業のため、特に以下の点に注意しましょう。
・経営者はどのような人物か(持ち逃げしないか等)
・社内のガバナンスが働いているか
・その事業自体から本当にリターンが出せるのか
特に最後の「その事業自体から本当にリターンが出せるのか」は大切なポイントで、リターンが出ないにも関わらず配当が支払われるポンジスキームに引っかからないようにしましょう。
③為替リスク
外貨建となる、海外不動産やオペレーティングリースについては、為替リスクも考慮に入れておく必要があります。
直近は、日米金利差等により円安傾向となっていますが、投資のタイミングと出口のタイミングでどの程度のブレまで許容できるのか判断が必要になります。
特にオペレーティングリースについては、償還日が決まっていることから、円高だからそのままにしておいて、円安になったから解約しようというのは一投資家の自由にはできません。
海外不動産については、基本的に自社で一棟又は一部屋保有することが多い為、この点はある程度融通が利きます。
米国不動産に注目
上記で、以下のリスクを簡単に説明してきました。
②信用リスク(レンタル先や委託先・保証先が倒産)
③為替リスク(海外不動産やオペレーティングリース等)
現地の金融機関の融資×海外不動産については、以下の観点から魅力的と考えられます。
不動産一棟又は一部屋を単独保有し運用することになるため、一括レンタルや家賃保証・買取保証がつくものではありません。
そのため、②の信用リスクがほぼ無関係となります。
また、③の為替リスクについて、自社のタイミングによって売買が可能となり、また、外貨建て資産を保有しておくことでの資産防衛にもつながるため、円安が進行し、国外から材料を輸入しにくくなる等の状況に備えることも可能です。
ここまでは、正直どこの不動産業者でも同じ話がいえますが、①の事業リスク欄で説明した「高値掴み」の点で仲介業者を慎重に選ぶメリットがあります。
様々なセミナーで米国不動産の説明・勧誘が行われていますが、例えば1億円で仕入れた物件を1億3千万円で投資家に販売するというように、概ね20%-30%の利益が乗せられているケースが多くなります。
投資家にとっては、海外不動産に精通している方を除き、相場がいくらなのか分かりづらい面があり、国内不動産よりもマージンが取られる恐れもあります。
弊社が提携している不動産取扱い会社では、本業がアセットマネジメント会社のため、投資家への透明性を大切にしており、いくらで仕入れ、いくらで投資家に販売するのか 全て開示されています。
さらに、現地金融機関との強いパイプがあることから、ドル建てでの融資が可能且つ物件担保価値評価が高いケースが多い為、概ね60%-70%程度の融資も期待できます。物件の購入を現地金融機関のドル融資で購入できるということは、購入額の半分以上が為替リスクから解放されます。
※融資審査がありますので、全ての事業者が融資を受けられる訳ではありません。
現地金融機関とのアレンジメントフィー込みで、5%程度の利益しかとられないため、他の業者で購入するよりも割安となるケースが多くなると考えらます。
まとめ
本記事では、節税投資にはどのようなリスクがあるのか少し踏み込んで解説しました。
最近ではインスタでも「所得税削減」や「法人税払いすぎてませんか!?」といった広告を見かけるようになりましたが、投資する際には「節税」に惑わされず、本当にリターンが得られそうかを見極める必要があります。
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