節税+企業PR!企業版ふるさと納税とは?メリットや申請方法を解説

節税+企業PR!企業版ふるさと納税とは?メリットや申請方法を解説

記事作成日 2021/03/25    記事更新日 2023/02/05

ふるさと納税といえば、個人が自治体へ寄付を行うことで税額控除を受けられる制度が一般的なイメージでしょう。一方で、企業版ふるさと納税、いわゆる「地方創生応援税制」という制度もあり、企業が地方へ寄付することで税額控除が適用される制度も存在します。

首相官邸資料「企業版ふるさと納税 平成30年度寄附実績一覧」によると、平成30年度の寄付金合計額は34.7億円です。寄付を行った企業の数も1,100社を超えますが、世間的にはまだ認知度が低いと言わざるを得ません。

そこで今回は、企業版ふるさと納税の仕組みやメリット、申請方法などを解説します。同制度を利用すると寄付額の最大9割を損金算入や税額控除できるため、節税対策に活用してみてください。

企業版ふるさと納税とは

自治体へ寄付をすることで所得税や住民税が控除される「ふるさと納税」。その制度を企業を対象にし、2016年4月に創設されたのが「企業版ふるさと納税」です。またの名を「地方創生応援税制」といいます。

企業版ふるさと納税の仕組みは下図の通りです。

出典:地方創生応援税制の創設(首相官邸資料)

地方公共団体が作成した地方創生に関する事業に賛同する企業は、最低10万円から寄付を行えます。
寄付額は法人税や法人住民税、法人事業税から控除でき、さらに損金算入も可能なので節税効果をもたらします

企業版ふるさと納税を利用するメリット

企業版ふるさと納税を利用するメリットは次の通りです。

メリット①最大9割の節税効果

企業版ふるさと納税で寄付した金額の内、3割を損金として計上できます。また、令和2年度の税制改正により、今まで3割だった税額控除の割合が2倍に引き上げられ、法人税と法人住民税は最大4割、法人事業税は最大2割まで控除が可能です。(令和2年~6年度)

出典:企業版ふるさと納税の拡充・延長(首相官邸資料) 

つまり、寄付額の最大9割は税金の軽減効果が得られ、企業の負担は1割で済みます

メリット②イメージアップ効果が期待できる

地方創生に取り組む地方に寄付することで、CSR活動のアピール材料としても活用できます。SDGs(持続可能な開発目標)の達成などにより社会貢献ができ、企業としてのイメージアップにつながる点がメリットです。

先ほどお伝えした通り、損金算入や税額控除を最大限活用すると企業の負担は寄付額の1割で済みます。節税対策を行いつつ企業のイメージアップにもつながるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

企業版ふるさと納税の条件

企業版ふるさと納税を利用するには、次のような条件に該当する必要があります。

・青色申告の法人であること
・1回あたり10万円以上の金額を寄付すること
・本社所在地外の地方公共団体へ寄付すること
・三大都市圏にある交付税が交付されていない自治体以外で寄付すること

企業版ふるさと納税は、地方交付税の不交付団体に対する寄付は対象外です。
東京都や東京23特別区、神奈川県川崎市、千葉県市川市、茨城県守谷市などは対象外となります。

企業版ふるさと納税の申請方法

企業版ふるさと納税で寄付を行うには、次の手順に沿って手続きを行います。

・手順(1)「企業版ふるさとチョイス」から寄付先を探す
・手順(2)地方公共団体のWebサイトから申し込み
・手順(3)寄付金の支払い
・手順(4)寄付金の領収書の受け取り
・手順(5)企業版ふるさと納税の寄付金として法人税申告を行う

企業版ふるさとチョイスでは、寄付を募るさまざまな地方公共団体のプロジェクトが掲載されています。
目的のプロジェクトが見つかれば関連リンクをクリックし、地方公共団体のWebサイトにて寄付の申し込みができます。

寄付金の支払いは指定銀行口座への振り込みのほか、クレジットカードでの支払いも可能です(決済方法は地方公共団体によって異なる)。決済分の領収書を受け取った後は、税申告時に企業版ふるさと納税の寄付金として処理しましょう。

まとめ

地方公共団体が作成した地方創生に関する事業に賛同する企業が、最低10万円から寄付できる「企業版ふるさと納税」。寄付金の最大9割が損金算入や税額控除になるため、高い節税効果が期待できるばかりか、地域貢献の一環として企業PRにもなります。

企業版ふるさとチョイスでは、寄付を募る数多くの地方公共団体のプロジェクトがあり、目的や分野ごとに好みのものを選べます。わずかな企業負担額で社会貢献のアピール材料にもなる企業版ふるさと納税、ぜひ活用してみてください。

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