Google広告に消費税はかかる?その理由と残高差し引きの仕組み
記事作成日 2021/03/10 記事更新日 2023/02/05
Googleから発行される明細書に一度でも目を通したことがあれば、「消費税0円」の記載に気付いたこともあるかもしれません。このように、Google広告の広告料には消費税がかかりませんでした(特定の事業者は除く)。
しかし、2019年4月1日より、Google広告料にも消費税を支払う必要ができました。つまり、消費税が10%であれば、1割のコストアップです。なぜこのようなことが起こったのでしょうか。
そこで今回は、Google広告の広告料について消費税を支払う必要ができた理由を解説します。
Google広告への出稿は消費税がかかる
2019年4月1日より、Google広告(旧Google AdWords)に支払う広告料に消費税が課税されるようになりました。よって、Webマーケティングなどの一環でリスティング広告を出稿する際、広告費とは別に消費税を支払わなければなりません。
それまでのGoogle広告は、消費税の支払いにリバースチャージ方式を採用していました。消費税を受け取った事業者が消費税を納税する一般的な方式とは異なり、商品やサービスの購入者自身が消費税を納付する義務を負う仕組みです。
ただし、消費税を直接納付する事業者の課税売上割合が95%以上あると、消費税の支払いが免除される特例措置が存在していました。上記はGoogle広告出稿主の大半に該当するため、これまではほとんどの事業者が消費税を支払う必要がなかったのです。
一方、2019年4月1日より広告料の支払い先が、海外の「Google Asia Pacific Pte.Ltd.」から日本国内の「Google合同会社」に変更されるに伴い、課税売上割合にかかわらず消費税を支払う義務が生じました。
それ以降は広告出稿主が支払った消費税を、Google合同会社が代わりに納税するという仕組みとなります。
Google広告のアカウント残高から消費税が引かれる仕組み
ここまでお伝えした通り、Google広告へ出稿する際は、広告料と共に消費税も一緒に支払う必要があります。広告料はアカウント残高から利用分が差し引かれますが、利用分の消費税もアカウント残高から同時に引かれます。
上図のように、アカウント残高からは利用した広告料に加え、その広告料にかかる消費税分も差し引かれます。
2021年3月時点の消費税は10%なので、消費税の支払いが義務化される2019年3月31日以前に比べ、アカウント残高から引かれる金額が1割増したということです。
そのため、以前の感覚でアカウント残高を管理していると、いつの間にか残高が不足してしまう事態も発生してしまうでしょう。そこで、あらかじめ消費税を差し引いた「正確なアカウント残高」の計算方法を理解しておきましょう。
計算式は以下の通りです。
正確なアカウント残高=現在のアカウント残高÷(1+消費税率)
たとえば、現在のアカウント残高が1万円あり、消費税率が10%だとすると、
現在のアカウント残高10,000円÷(1+消費税率10%)=正確なアカウント残高9,090円
上記のようになります。1万円入金すれば、9,090円が実際に使える広告料ということです。
特に手動でアカウント残高に入金している場合、広告費とその広告費に課税される消費税をそれぞれ意識して管理することが重要になってきます。
まとめ
2019年4月1日より、Google広告の広告料に消費税の支払い義務が発生しました。いままで消費税を支払う必要がなかった出稿主にとっては、現在の税率で10%分のコストアップとなります。
消費税は広告費と共にアカウント残高から差し引かれるという仕組みはシンプルですが、気付いたときには残高が少なくなっていないよう、注意して管理する必要があるでしょう。今回ご紹介した計算式を取り入れ、広告費と消費税を正確に管理するようにしてください。
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