欠損金の繰戻還付を受けて税金を取り戻そう!

欠損金の繰戻還付を受けて税金を取り戻そう!

法人経営を行って避けては通れないのが、欠損金の発生です。
どんなに大企業と呼ばれるような企業でも、ずっと黒字であるということはありません。
どこかしらで、欠損金が発生してしまうというのが、会社経営の定めでもあります。

欠損金が発生した際に、それをそのまま放置せず、
税金を取り戻す」手段として利用できることをご存じでしょうか。
欠損金が発生したときに、申請を行うことで「繰戻還付」を受けることができます。

本記事では、欠損金が発生した際の繰戻還付について、詳細を解説していきます

1.欠損金の繰戻還付とは?

欠損金の繰戻還付とは、青色申告書で確定申告を行う事業年度において
欠損金が生じた場合に、その前の事業年度に納めた法人税と相殺して還付を受ける制度です。
欠損金とは、税法上でいう「赤字」のことです。

今期発生した赤字分を前期に遡って適用させるというイメージですね。
欠損金の繰戻還付金額の計算式は下記の通りです。

還付金額
=還付所得事業年度の法人税額×欠損事業年度の欠損金額/還付所得事業年度の所得金額

2.欠損金の繰戻還付を受ける条件

欠損金の繰戻還付を受けるためには、下記の条件を満たす必要があります。

  • 資本金が1億円以下の法人(資本金が5億円以上の親会社の100%子会社である場合は対象外)
  • 黒字の事業年度から赤字の事業年度の前事業年度までの各事業年度について、
    連続して青色申告書である確定申告書を提出していること
  • 赤字の事業年度の青色申告書である確定申告書をその提出期限までに提出していること
  • 確定申告書と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出すること

ポイントになってくるのは、
「資本金額」と「青色申告書で確定申告を行っていること」です。
資本金が1億円以下の法人でないと、欠損金の繰戻還付を受けることができません。
中小企業向けの制度ということが伺えます。

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また、青色申告書を使って確定申告を行っていないと、繰戻還付を利用できません。
法人である場合は、大半が青色申告書を利用して確定申告をしているので、
こちらの条件はそこまで気にとめる必要はありませんが、念のため確認しておきましょう。

3.欠損金の繰戻還付を行う際の注意点

欠損金の繰戻還付を行う際は、以下の点に注意してください。

  • 繰戻還付できるのは法人税、地方法人税のみ
  • 税務調査が行われる可能性が高くなる
  • 法人住民税では繰越控除を適用できる

3-1.繰戻還付できるのは法人税、地方法人税のみ

繰戻還付で対象となるのは、法人税、地方法人税のみとなります。
これら以外の税金(法人住民税、法人事業税)は対象になりませんので注意してください。
また、法人税の還付になるため、法人格でない個人事業主や自営業者も対象外になります。

3-2.税務調査が行われる可能性が高くなる

欠損金の繰戻還付を申請した場合、所轄の税務署は赤字の内訳を確認する必要があります。
そのため、税務調査を実施して、赤字を確認することが多いのです。

税務調査の際には、法人税の赤字以外にも、
経費証明の領収書など各種書類の提出を求められることがあるので、
事前に準備しておかないといけません。
税務調査によって、書類の不備が指摘された場合は、追加で税金を納めることになります

3-3.法人住民税では繰越控除を適用できる

欠損金の繰戻還付は、法人税にのみ適用されますが、
法人住民税の場合は「繰越控除」と呼ばれる制度を利用できます。

繰越控除とは、当期に発生した赤字分を
翌期以降の税金計算(住民税)に反映させることができる制度です。
欠損金の繰戻還付は前年度の税金を対象にして、
繰越控除は翌年度以降の税金を対象にした優遇措置
といえます。

4.欠損金の繰戻還付のメリット

欠損金の繰戻還付のメリットとして、下記の点が挙げられます。

  • 過去の赤字に適用できるので、欠損額を抱え込まなくて済む
  • 欠損金の繰戻還付は実質的な法人税節約となる

4-1.過去の赤字に適用できるので、欠損額を抱え込まなくて済む

欠損金の繰戻還付は、過去の赤字に適用します。
発生した欠損金を、その期のうちに還付に回せるので、
欠損金を抱え込む心配がありません。

欠損金の法人税還付は、もともと「繰越控除」の形式をとっていました。
ところが、繰越控除だと翌年以降の節税となるため、
それまでに会社が存続している保証がありません。

リーマンショックなどの景気後退も背景にあり、
翌年度以降の繰越控除ではなく、過去に遡って繰戻還付を行う
という形になりました。

4-2. 欠損金の繰戻還付は実質的な法人税節約となる

欠損金の繰戻還付は、過去に納めた法人税が対象となります。
過去の税金に遡って還付を行うため、実質的な「節税」になります。
欠損金が発生しても、それで終わりではなく節税へつなげることができるのです。

欠損金の金額が大きいほど、節税効果が高くなります。
ただし、欠損金を大幅に出してもよいということではありません。

欠損金を大幅に出し続けていたら、いつしか企業は倒れてしまいます。
欠損金の繰戻還付は、やむを得ず欠損金が発生してしまったときの
救済手段
という認識をもっておきましょう。

5. まとめ

欠損金の繰戻還付は、赤字分を節税につなげることができる非常に有益な制度です。
利用するためには各種条件を満たさなくてはいけませんが、
中小企業であれば大半の法人が利用できると思って差し支えありません。
欠損金の繰戻還付を利用して、赤字も効率的に節税へ利用していきましょう

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