仮想通貨の税金計算方法を簡単解説!

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仮想通貨の税金計算方法を簡単解説!

記事作成日 2021/02/25    記事更新日 2022/07/29

2021年に5万ドルを突破し、再び盛り上がりを見せている仮想通貨ですが、その税金の計算方法は素人の方にはややこしいため、本記事では具体例を用いて分かりやすく解説しています。(簡素化のため、売買手数料等その他必要経費は除いています。)

参考:国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて」

個人・法人共通で必要な計算

以下では、具体例を用いて各所得金額を計算しています。なお、譲渡原価については、暗号資産の種類ごとに、総平均法又は移動平均法のうち選択した方法(選択していない場合は、個人:総平均、法人:移動平均)で計算した金額となります。

評価方法の届け出については、確定申告期限(原則:翌年3月15日)までに、納税地の所轄税務署長に対し、「所得税の暗号資産の評価方法の届出書」の提出が必要です。

届出書リンク
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/21kasou.htm

1.暗号資産を売却したケース

ex. 4Mで1BTCを購入→0.2BTCを1Mで売却
⇒1M(譲渡価額)-(4M÷1BTC×0.2BTC)=0.2M

保有する暗号資産を売却(日本円に換金)した場合の所得金額は、その暗号資産の譲渡価額と譲渡原価等との差額となります。

2.暗号資産で商品を購入したケース

Ex.4Mで1BTCを購入→0.2BTCで1Mの商品を購入
⇒1M(商品価額)―(4M÷1BTC×0.2BTC)=0.2M

保有する暗号資産で商品を購入した場合、保有する暗号資産を譲渡したことになりますので、この譲渡に係る所得金額は、その暗号資産の譲渡価額と譲渡原価等との差額となります。

3.暗号資産同士の交換を行ったケース

Ex.4Mで1BTCを購入→0.2BTCで30XRPの商品を購入(取引時1XRP=30,000円)
⇒(30,000円×30XRP)- (4M÷1BTC×0.2BTC)=0.1M

保有する暗号資産Aを他の暗号資産Bと交換した場合、暗号資産Aで暗号資産Bを購入したことになりますので、「2.暗号資産で商品を購入した場合」と同様に、暗号資産Aの譲渡に係る所得金額を計算する必要があります。

4.暗号資産の取得価額

Ex.4Mで1BTCを購入した際、手数料550円を支払った。
⇒購入代価4Mに手数料550円を足した、4,000,550円が取得価額となります。

暗号資産の取得価額は、その取得の方法により、それぞれ次の通りとされています。なお、取得価額は、購入手数料など暗号資産の購入のために要した費用がある場合には、その費用の額を含む金額となります。

①対価を支払って取得(購入)した場合
購入時に支払った対価の額

②贈与又は遺贈により取得した場合(次の③の場合を除く)
贈与又は遺贈の時の価額(時価)

③死因贈与、相続又は包括(特定)遺贈により取得した場合
被相続人の死亡の時に、その被相続人が暗号資産について選択していた方法により評価した金額
(被相続人が死亡時に保有する暗号資産の評価額)

④上記以外の場合
その取得時点の価額(時価)

5.ハードフォークにより暗号資産を取得したケース

ex.暗号資産の分裂により新たに誕生した暗号資産を取得。
⇒取得価額は0円

分裂(分岐)時点において取引相場が存しておらず、同時点においては価値を有していなかったと考えられます。したがって、その取得時点では所得が生じず、その新たな暗号資産を売却又は使用した時点において所得が生ずることとなります。

6.マイニングにより暗号資産を取得したケース

Ex.マイニング(採掘)により1BTCを取得⇒マイニングに要した費用1M。(取得時 1BTC=4M)
⇒4M(取得時の時価)-1M(マイニングに要した費用)=3M

「マイニング」(採掘)により暗号資産を取得した場合、その取得した暗号資産の取得時点の価額(時価)については所得の金額の計算上総収入金額(法人税においては益金の額)に算入され、マイニングに要した費用については所得の金額の計算上必要経費(法人税においては損金の額)に算入されることになります。

7.低額譲渡したケース

Ex. 2Mで1BTC購入→後日2Mで1BTC売却(売却時レート:1BTC=5M)
⇒5M×70%-2M=1.5Mが所得金額として申告が必要です。

平成31年4月1日以降、個人が、時価よりも著しく低い価額の対価による譲渡(注1)により暗号資産を他の個人又は法人に移転させた場合には、その対価の額とその譲渡の時におけるその暗号資産の価額との差額のうち実質的に贈与したと認められる金額(注2)を雑所得等の総収入金額に算入する必要があります。

※(注1)「時価よりも著しく低い価額の対価による譲渡」とは、時価の70%相当額未満で売却する場合をいいます。
※(注2)「実質的に贈与したと認められる金額」は、時価の70%相当額からその対価の額を差し引いた金額として差し支えありません。

8.暗号資産による給与等の支払いを行ったケース

ex.従業員Aさんに、現金300,000円の他に0.01BTCを支給した(支給時レート:1BTC=5M)
⇒現金300,000円+5,000,000×0.01BTC=350,000円が給与支給額として源泉徴収税額を計算することになります。

法人が期末に保有するケース

法人が期末に暗号資産を保有する場合、時価評価が必要となります。個人の方は時価評価は不要です。

時価評価の結果生じた評価益(損)は、その期の益金又は損金の額に算入して法人税の計算を行います。評価益(損)は翌期首に洗替処理を行います。
 
なお、時価評価金額は、暗号資産の種類ごとに次のいずれかにその暗号資産の数量を乗じて計算した金額とされています。

①価格等公表者によって公表されたその事業年度終了の日における市場暗号資産の最終の売買の価格(※1)

(※1) 公表された同日における最終の売買の価格がない場合には、同日前の最終の売買の価格が公表された日でその事業年度終了の日の最も近い日におけるその最終の売買の価格となります。

②価格等公表者によって公表されたその事業年度終了の日における市場暗号資産の最終の交換比率×その交換比率により交換される他の市場暗号資産に係る上記①の価格(※2)

(※2) 公表された同日における最終の交換比率がない場合には、同日前の最終の交換比率が公表された日でその事業年度終了の日に最も近い日におけるその最終の交換比率に、その交換比率により交換される他の市場暗号資産に係る上記①の価格を乗じて計算した価格となります。

暗号資産を譲渡した場合の消費税

国内の暗号資産交換業者を通じて行った暗号資産の譲渡は、非課税取引となります。消費税法上、支払い手段及びこれに類するものの譲渡は非課税とされているためです。

暗号資産の所得区分

暗号資産取引により生じた取引は、原則として雑所得(総合課税)に区分されます。そのため、暗号資産取引で生じた損失を、給与所得など他の所得と損益通算することはできません

なお、暗号資産取引自体が事業と認められる場合や事業所得に付随するものである場合には、事業所得に区分されることがあります。事業所得として認められると、損失分を他の所得と通算することができます。「暗号資産取引自体が事業と認められる場合」とは、例えば、暗号資産取引の収入によって生計を立てていることが客観的に明らかである場合など。

暗号資産取引が事業所得等の基因となる行為に付随したものである場合」とは、例えば、事業所得者が、事業用資産として暗号資産を保有し、棚卸資産等の購入の際の決済手段として暗号資産を使用した場合など。また、雑所得の中でもFXは申告分離課税となりますが、暗号資産取引は総合課税により申告する必要があります

暗号資産の必要経費

暗号資産の譲渡原価の他、売却時に支払った手数料、スマートフォン等の通信費(家事按分後)、PC購入費用(減価償却相当分)などについても、暗号資産売却のために必要な支出であると認められる部分の金額に限り、必要経費に算入することができます。

暗号資産の取得価額や売却価額の確認方法

国内の暗号資産交換業者を利用している場合には、「年間取引報告書」が送付されますので、そちらから確認できます。もし紛失している場合には、利用されている暗号資産交換業者に年間取引報告書の再交付を依頼して下さい。

国外の暗号資産交換業者を利用している場合には、

①暗号資産を購入した際に利用した銀行口座の出金状況や、暗号資産を売却した際に利用した銀行口座の入金状況から、暗号資産の取得価額や売却価額を確認する。

②暗号資産取引の履歴及び暗号資産交換業者が公表する取引相場を利用して、暗号資産の取得価額や売却価額を確認する。

なお、取得価額について、簡易的に売却価額×5%とすることもできますが、現状では不利になるケースが多いと考えられますので、可能な限り上記方法で確認することをおすすめします。

年間取引報告書には、基本的に次の事項が記載されています。

①年始数量:その年の1月1日現在の暗号資産の保有数量
②年中購入数量:その年の暗号資産の購入数量
③年中購入金額:その年の暗号資産の購入金額(取得価額)
④年中売却数量:その年の暗号資産の売却数量
⑤年中売却金額:その年の暗号資産の売却金額
⑥移入数量:その年に購入以外で口座に受け入れた暗号資産の数量
⑦移出数量:その年に売却以外で口座から払い出した暗号資産の数量
⑧年末数量:その年の12月31日現在の暗号資産の保有数量
⑨損益合計:その年の暗号資産の証拠金取引の損益の合計額
⑩支払手数料:その年に暗号資産交換業者に支払った支払手数料の額

暗号資産を相続や贈与により取得した場合

相続税又は贈与税が課税されます。相続税法では、個人が、金銭に見積もることができる経済的価値のある財産を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した場合には、相続税又は贈与税の課税対象となることとされています。

暗号資産については、決済法上、「代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができる財産的価値」と規定されていることから、被相続人等から暗号資産を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した場合には、相続税又は贈与税が課税されることになります。

暗号資産の評価方法については、評価通達に定めがないことから、評価通達5(評価方法の定めのない財産の評価)の定めに基づき、評価通達に定める評価方法に準じて評価することとなります。

この場合、活発な市場が存在する暗号資産については、活発な取引が行われることによって一定の相場が成立し、客観的な交換価値が明らかとなっていることから、外国通貨に準じて、相続人等の納税義務者が取引を行っている暗号資産交換業者が公表する課税時期における取引価格によって評価します。

なお、活発な市場が存在しない暗号資産の場合には、客観的な交換価値を示す一定の相場が成立していないため、その暗号資産の内容や性質、取引実態等を勘案し個別に評価します。

まとめ

ビットコインをはじめとする暗号資産について税制面の整備も進んできましたが、一般の方にはやや難解のものも多々あります。また、税理士のなかでも仮想通貨に精通していない先生も少なくありません

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