活用できていますか?生命保険料控除について徹底解説

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活用できていますか?生命保険料控除について徹底解説

記事作成日 2020/08/10    記事更新日 2023/02/05


生命保険料の支払で所得税や住民税を節税できる

多くの方が加入しているであろう生命保険。その保険料によって所得税や住民税を節税できることは知っていますか?万が一の備えと節約が両立できる生命保険料控除、この記事を読んでぜひ活用しましょう。

控除対象となる生命保険料の種類と要件

一般生命保険料

対象者の生存あるいは死亡に起因して保険料が支払われる保険を指します。保険金の受取人が契約者本人またはその配偶者、6親等以内の血族あるいは3親等以内の姻族である必要があります。具体的には終身保険や養老保険のほか、収入保障保険や学資保険もこちらにあたります。

個人年金保険料

個人年金保険料税制適格特約がついた個人年金保険を指します。以下全ての要件を満たす必要があります。

  1. 年金の受取人が契約者本人またはその配偶者である
  2. 年金の受取人が被保険者と同一である
  3. 保険料払込期間が10年以上である(=一時払いの年金保険は対象外)
  4. 受け取りが60歳以降で10年以上の定期、または終身に渡るものである

介護医療保険料

対象者の病気や怪我に起因して保険料が支払われる保険を指します。一般生命保険と同様に、保険金の受取人が契約者本人またはその配偶者、6親等以内の血族あるいは3親等以内の姻族である必要があります。具体的には医療保険や介護保険、がん保険等がこちらにあたります。

制度変更前後で控除額の計算が異なる

生命保険料控除は2012年に制度変更があり、現在は該当する保険の契約日によって新旧どちらの制度を適用するかが変わってきます。控除対象や控除額が変わってくるため注意しましょう。

旧制度

2011年12月31日以前に契約した生命保険については旧制度を適用します。対象となるのは一般生命保険と個人年金保険の2つで、介護医療保険は一般生命保険に内包されています。

控除額の上限はどちらも所得税5万円、住民税3.5万円、つまり2つの生命保険両方を適用する場合は、合計で所得税10万円、住民税7万円を上限に控除できることとなっています。控除額の算出式は所得税・住民税で異なっていますが、どちらも年間払込保険料によってどの計算式が適用されるかが決定します。

新制度

2012年1月1日以降に契約した生命保険については新制度を適用します。一般生命保険と個人年金保険、介護医療保険料の3つが対象となり、控除額の上限もそれぞれ所得税4万円、住民税が2万8千円と変更されています。

また3種類全ての生命保険の適用を受ける場合は所得税12万円、住民税7万円が上限となります(住民税は単純合算とならない点に注意)。そのため全種類の適用を満額まで受けるのであれば、新制度の方が控除額は大きくなり、それだけ節税効果も大きくなります。また、控除額の算出式も旧制度と異なっているため注意が必要です。

生命保険料控除の注意点

年末調整や確定申告が必要

生命保険料の控除を受ける場合、企業勤めの方であれば年末調整で、個人事業主の方であれば確定申告での対応が必要です。

どちらの場合でも、保険会社から発行される「生命保険料控除証明書」の添付が必要となるため、発行を受けた際は紛失しないように保管しておきましょう。また、万一紛失した場合は保険会社にて再発行してもらう必要があるため、年末調整や確定申告の時期が近づいてきたら、この控除証明書をチェックする癖を付けるとよいでしょう。

契約を更新すると新制度での適用となる

2011年12月31日以前に契約していた保険でも、内容を見直したり、更新を行ったりすると契約変更とみなされ新制度での控除が適用されます。それにより控除額が少なくなることもありますので、契約の見直しの際にはその点も考慮するのがよいでしょう。

まとめ

生命保険料の控除は誰でも活用でき、手続きも比較的簡単な節税方法です。節税額は年間で数万円程度ですが、生命保険は長期にわたって契約するもののため、毎年控除を受ければ節税額は数十万円にもなります。塵も積もれば山となる節約方法なので、年末調整や確定申告の際には生命保険料控除を忘れないようにしましょう。

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