会社設立時に必要な11の書類と2つの費用を解説!早めの準備が肝心
記事作成日 2021/06/09 記事更新日 2023/02/05
会社の設立にあたって必ず準備しておきたいものが、届出書類と費用の2つです。会社設立に必要な書類と費用は準備するのに時間がかかるため、あらかじめ必要な項目をチェックしておきましょう。
今回は、会社設立時に必要な11の書類と2つの費用を解説します。早めの準備を心がけることにより、創業後の事業展開もスムーズに行えます。
Contents
会社設立時に必要な届出書類は11種類
会社を設立する際には、計11種類もの書類を提出しなければなりません。
いざ会社を設立しようとしたときに準備していたのでは遅いため、できるだけ早めに用意しておくようにしましょう。
手続きは2週間ほどで済むものの、書類の準備期間として2~3ヶ月ほど余裕を持っておくことをおすすめします。
ここでは、会社設立時に必要な11種類の書類をご紹介します。
必要書類(1)登記申請書
登記とは、商号や所在地、代表者氏名など重要事項を法務局に登録する行為です。そして、登記をする際に「登記申請書」の提出が求められます。登記申請書には商号や所在地など必要事項を記載し、法務局に提出します。
必要書類(2)登録免許税納付用台紙
登録免許税納付用台紙とは、登録免許税分の印紙を添付した用紙です。台紙はA4サイズであればコピー用紙でも構いません。郵便局もしくは法務局で収入印紙を購入し、台紙に貼り付けて提出しましょう。
株式会社の登録免許税は最低15万円、合同会社は最低6万円となり、それ以上の金額になる場合は資本金の0.7%分の収入印紙が必要です。
必要書類(3)定款
定款とは、以下のような「絶対的記載事項」を含めた書類のことです。
・商号
・本社所在地
・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
・発起人の氏名又は名称(法人の場合)と住所
・発行可能株式総数
定款は、公証人役場に持ち込んで認証を受けます。
公証人役場は、日本公証人連合会の「公証役場一覧ページ」から、登記予定の地域を管轄する役場を検索できます。後は公証人役場と直接連絡を取り、認証を受けるスケジュールを決めておきましょう。
https://www.koshonin.gr.jp/list
必要書類(4)発起人の決定書
発起人の決定書とは、定款で代表取締役を定めていない場合に必要となる書類です。
また、本社所在地を記載していない、もしくは簡易的に記載している場合は、発起人の決定書を提出して所在地を定める必要があります。
必要書類(5)取締役の就任承諾書
取締役の就任承諾書とは、特定の人物が取締役に就任したことを証明する書類です。取締役の住所や氏名、就任日、会社名などの記載が必要です。
必要書類(6)代表取締役の就任承諾書
代表取締役の就任承諾書とは、特定の人物が代表取締役に就任したことを証明する書類です。取締役と代表取締役が別々に存在する場合、取締役の就任承諾書と代表取締役の就任承諾書の書類を提出しなければなりません。
ただし、個人で会社を設立する場合など、社長が1人で取締役と代表取締役を兼務する場合は必要ありません。
必要書類(7)監査役の就任承諾書
監査役の就任承諾書とは、特定の人物が監査役に就任したことを証明する書類です。会社設立時に監査役を設置する場合のみ必要となります。
必要書類(8)取締役の印鑑証明書
会社設立時および定款の認証を受ける際には、取締役の印鑑証明書が必要です。会社を設立する際は、まず定款の認証を行うため、認証時に3~4枚の印鑑証明書を発行しておくと手間が省けます。取締役が複数いる場合、人数分の証明書を発行しておきましょう。
必要書類(9)資本金の払込を証明する書類
会社を設立するには、定款の認証が終わった時点で資本金を支払います。資本金の払込を証明する書類とは、資本金の支払いを証明する書類です。資本金を振り込んだ際の通帳の記帳欄や表紙、個人情報欄をコピーし、払い込みに関する事項を記載した表紙を付けて製本します。
必要書類(10)印鑑届出書
印鑑届出書とは、法人実印の届け出をする際に必要となる書類です。商号や本社所在地、印鑑提出者の氏名などを記載し、担当の法務局に提出します。
必要書類(11)登記すべき事項を保存したCD-R
「登記すべき事項」をCD-R上に保存して法務局に提出します。CD-Rのほかにも、CD-ROMやDVD-R、DVD-ROM、書面で提出することも可能です。
書類の作成方法については、法務省の
「商業・法人登記申請における登記すべき事項を記録した電磁的記録媒体の提出について」
から確認できます。
会社設立時に必要な費用は2種類
会社設立時に費用が必要となるシーンは、定款の認証を受ける際と登記申請を行うときです。株式会社や合同会社によって費用が異なるので注意してください。
それぞれの費用は下表の通りです。
株式会社 | 合同会社 | 合資会社 | ||
---|---|---|---|---|
定款認証 | 収入印紙代 | 40,000円*1 | 40,000円*1 | 不要 |
認証手数料 | 50,000円 | 50,000円 | 不要 | |
謄本手数料 | 250円×枚数 | 250円×枚数 | 不要 | |
登記申請 | 登録免許税 | 150,000円*2 | 60,000円*3 | 60,000円 |
登記簿謄本代 | 600円×枚数 | 600円×枚数 | 600円×枚数 | |
印鑑証明書代 | 450円×枚数 | 450円×枚数 | 450円×枚数 | |
合計金額 | 241,300円 | 151,300円 | 61,050円 |
*1:電子定款の場合は不要
*2:資本金の0.7%が15万円を超えるときは超えたほうの金額を適用
*3:資本金の0.7%が6万円を超えるときは超えたほうの金額を適用
まとめ
ここまで、会社設立時に必要な11種類の届出書類と2つの費用について解説しました。
会社設立後に提出が必要となる書類については、こちらの記事をご確認下さい。「会社設立後に税務署への提出が求められる6種類の届出書類を解説」
特に、会社設立に必要な書類は膨大な量なので、できるだけ早めの準備を心がけておきましょう。
今回ご紹介した、会社設立に必要な書類と費用に関する知識が頭に入っていれば、よりスムーズに準備を進めていけるはずです。
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