回収見込みのない売掛債権は貸倒処理を検討しよう【節税】

回収見込みのない売掛債権は貸倒処理を検討しよう【節税】


貸し倒れ処理とは

回収不能な売掛金は貸倒損失として貸し倒れ処理が可能

取引先が倒産した場合など、取引先の売掛金回収ができなくなってしまうことがあります。
その場合は、売掛金を貸倒損失として貸し倒れ処理し費用化することができます

例えば、法人税等の税率が30%の企業において、
1,000万円の売掛金を計上している取引先が倒産してしまった場合を考えてみます。
この場合、売掛金分の1,000万円を貸倒損失として費用計上することにより、
利益が圧縮され、1,000万円×30%=300万円分を節税出来ます。

貸倒損失の要件

貸倒損失を計上するためには、以下の要件のいずれかを満たす必要があります。

①法律上の貸し倒れに該当する場合
会社更生法や民事再生法によって、
あるいは債権者集会や金融機関などからの斡旋協議において
売掛金の債権が切り捨てられた場合は、売掛金を貸倒損失として計上する必要があります。

また取引先の債務超過状態が続き売掛金の回収見込がないため、
内容証明等により取引先へ債務免除を通達した場合も同様です。

②事実上の貸し倒れに該当する場合
取引先の資産状況や支払い能力が悪化し、
売掛金の全額を回収できないことが明らかになった場合も貸倒損失計上が可能です。
その際担保がある場合は、担保物を処分してからの損失計上となります。

また①の法律上の貸し倒れの場合は損失計上が必須なのに対し、
こちらは任意での損失計上となります。

③形式上の貸し倒れに該当する場合
以下2パターンのどちらかに当てはまる場合、
売掛金から備忘価額1円を引いた金額を貸倒損失として計上することができます。

・継続していた取引の停止と、回収予定日などの最後の弁済の
 どちらか遅い方から1年以上経過した場合
・取引先が遠方であるなどして、売掛金よりも取立て費用の方が多くかかる場合

また、担保がある場合はそちらの処分後の損失計上となる点や、
任意での損失計上である点は②と同様です。

貸し倒れ処理の注意点

貸倒損失の要件が厳しい

上記のとおり、貸倒損失の要件は細かく定められています。
これは、脱税の手口として、
取引先と示し合わせて貸し倒れが発生したように見せかけることを防ぐため
です。

そのため、貸倒損失の要件や処理が細かく規定され、
簡単に計上できないようになっています。

貸倒損失計上のタイミングが決まっている

法律上の貸し倒れの場合はその事実が発生した事業年度、
事実上の貸し倒れの場合は売掛金の回収ができないことが明らかになった事業年度など、
貸倒損失を計上できるタイミングはその要件を満たした事業年度のみとなっています。
節税したいタイミングで貸倒損失を計上できるわけではないため注意しましょう。

貸倒損失計上をした場合必ず税務調査で確認される

貸倒損失計上は、前述のように脱税の手口として使われたり、
適用の誤りにより税額が可変したりすることが多い計上方法のため、
税務調査での確認ポイントとなります。

そのため貸倒損失計上をする際は、その根拠となる証跡を集め記録しておくことや、
事前に税理士へ確認をするなど、しっかりと税務調査の対策をすることが重要です。

貸倒損失計上ができなくても貸倒引当金を計上できる場合も

貸倒引当金とは

貸倒損失の3要件のいずれにも当てはまらず貸倒損失計上ができないときでも、
貸倒引当金を経費として計上できる場合があります

貸倒引当金とは、将来貸倒損失が起こる可能性に備え、
あらかじめ損失額を見込んで計上しておく引当金のことです。

貸倒引当金の計上要件とその金額

貸倒引当金を経費計上できるのは、以下いずれかに当てはまる場合で、
それぞれ計上できる引当金額が定められています。

①会社更生法による更正計画や民事再生法による再生計画の認可がおりた場合
不良債権から以下を差し引いた金額を引当金として計上できます。

・担保物の処分により回収される予定の金額
・5年以内に弁済される予定の金額

②取引先の債務超過状態が1年以上続き、事業好転の兆しがない場合
不良債権から以下を差し引いた金額を引当金として計上できます。

・担保物の処分により回収される予定の金額

③取引先が手形の不渡りによって取引停止処分を受けたり、
 更生手続きや再生手続き開始の申立をしたりした場合

不良債権から以下を差し引いた金額を引当金として計上できます。

・担保物の処分により回収される予定の金額
・相手からの債務で相殺できる予定の金額

まとめ

貸倒損失計上により節税をすることで、
回収できなかった売掛金を少しでも補填することができます

処理や要件が煩雑で計上タイミングも任意ではないため
気軽に行える節税方法ではありませんが、
もし売掛金が回収できないような事態になってしまった場合は、
税理士と相談しながら貸倒損失計上にチャレンジしてみましょう。

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