社長が債務保証人になっている場合、保証料を請求して節税出来るか?

社長が債務保証人になっている場合、保証料を請求して節税出来るか?

1.社長への保証料は会社の経費として計上できる?

社長が債務保証人になっている場合の保証料の取り扱いですが、
まずは通常の保証料のケースがどのように取り扱われるのか、からみていきましょう。

中小企業が金融機関などから借入債務をしている場合、
保証協会を利用するケースがあるかと思います。
その際に保証協会に支払う保証料は、当然経費として計上されます。

この保証料の意味は、仮に会社が借入債務を返済されなければ
保証協会は会社に変わって金融機関などに返済を行ってくれます

なお、この際に保証協会は会社に対して求償権が発生することになります。

では、この保証協会の役割を社長が担った場合、どうなるのでしょうか。
社長が担った場合でも、会社が返済できなければ会社に変わって金融機関に返済を行い、
社長が会社に対して求償権を持つことになります。

つまり、保証会社であろうが、社長であろうが、会社に代わって金融機関に返済を行い、
会社に対して求償権を持つことになる
のです。
と言うことは、社長が保証人になった場合でも保証料は経費として計上できるのです。

ただし、社長が保証人になった場合には注意すべき点があります。
社長、つまりは会社の役員に支払った場合、
自由に料率を決めることができてしまうと利益操作に使われる可能性があります。

それに対して、過去の判例で以下のような内容が出ています。
法人が金融機関から借入れをするに際して代表取締役等の役員の保証を受け、
当該役員に対して保証料を支払う場合、法人税法上損金として認められる保証料の額は、
信用保証協会の最高保証料率である年利率(1%)を適用して
算出される額を上限とするのが合理的である
 
(平成10年(行ウ)第6号 法人税賦課処分等取消請求事件
判決年月日:平成12年11月27日宮崎地方裁判所)

ここで注意しなければならないのが、信用保証協会の最高保証料率である年利率ですが、
あくまでこの判例においては1%となっていますが、
あくまで上記のタイミングでの料率であるため、
実態にあった料率を設定しなければならない点は留意が必要です。

上記の通常の保証料を超える保証料の支払は役員賞与として取り扱われる可能性があり、
役員賞与として取り扱われた場合、
事前確定届出給与に関する届出書を提出する必要があるため、留意が必要です。
これを提出していなければ、役員給与の損金不算入となり、損金として認められません。

関連記事:役員賞与を出して節税!社会保険も低くする裏技

また、保証料の内容が実態に伴うように設定しなければ、
損金として認められない
ので留意が必要です。
社長が保証を行うことに経済合理性があるのか、
また、金額について合理性があるかなどが問題となるので注意が必要です。

上記の保証料に留意しつつ、保証料を設定して損金として計上しましょう。

2.受け取った保証料は?

一方、社長が受け取った保証料はどのような取り扱いになるのでしょうか。
結論は簡単で雑所得として取り扱われることになります。
雑所得は以下の式で税金計算されることとなります。

雑所得=総収入金額-必要経費

通常、保証料の場合、必要経費として計上されるものがないため、
受け取った保証料はそのまま雑所得となります。
役員報酬のみで確定申告が必要なケースは少ないですが、
雑所得を受け取ることで確定申告が必要となる可能性がある
ので留意が必要です。

3.結局節税となるのか?

ここまで見てきたように支払った側では損金で計算される一方で、
受け取った側では収入として計算されることになります。
では、結局節税となるかは、所得税が累進課税税率で計算されることになるため、
所得税の税率<法人税の税率」の関係になるように設定すれば、節税することができます。

関連記事:【具体例で学ぶ】役員報酬を最適化して税金を最小限に抑える方法

また、上記は役員報酬に加えて保証料を支払う場合ですが、
保証料分を役員報酬から控除する場合を考えると、
役員報酬は同額なのに、会社も社長もともに手元に残るお金が多くなります。

なぜなら、役員報酬には社会保険料がかかりますが、
保証料には社会保険料がかからないからです。
つまり、役員報酬が下がることで社会保険料が削減される一方、
受け取る保証料からは社会保険料が控除されない
ため、会社の支払う社会保険料も生じません。

よって、会社も社会保険料分のお金が手元に残ることとなり、
社長は社会保険料分、受け取るお金が多くなるのです。

ただし、役員報酬を減額した場合には、
将来支払われる役員退職金のベースとなる最終役員報酬月額が下がり、
役員退職金が減額されてしまうということになってしまうため、
実施タイミングについては留意が必要です。

上記を踏まえ、役員報酬に追加で保証料を設定する、役員報酬から保証分を控除する
かどうかを金額や税率をうまく設定することで、節税に繋げることが出来ます。

当社でもこういった算定・シュミレーションを行うことは出来ますので、
どのように設定したらよいかご相談したい場合はお気軽にご連絡ください。

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